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救急診療

意識の評価

meroselica

今回のテーマは意識の評価方法です。
バイタルサインでも大切な意識ですが、血圧やSpO2のように機械では測れません。
意識の評価方法を一緒に確認しましょう。
今回確認するのは、

  • JCS
  • GCS
  • AVPU
  • RASS
Contents
  1. JCS
  2. GCS
  3. AVPU
  4. RASS

JCS

1つ目はJCS(Japan Coma Scale)、ジャパンコーマスケールです。coma[コーマ]は昏睡という意味です。病院前[プレホスピタル]での評価にも使われます

評価方法は上図の通りで、
覚醒、目が開いていればⅠ桁、刺激で開眼すればⅡ桁、覚醒していなければⅢ桁です
見当識は、時、場所、人を認識できているかの評価です
数字が大きいほど重症です

GCS

2つ目はGCS(Glasgow Come Scale)、グラスゴーコーマスケールです
世界標準で使われていて、日本でも救急外来や集中治療室、(脳)神経系の科などで主に使われます

評価方法は上図の通りで、
開眼、言語、運動の3項目の合計で決まります(3〜15点)。
JCSと逆で、数字が小さいほど重症です。
ちなみに、気管挿管中であればVはTとなります(例: E3 VT M6)。

AVPU

3つ目はAVPUです。簡便な意識レベルの評価方法で、

  • A:alert 覚醒 → 意識清明で会話可能
  • V:verbal 言葉 → 呼びかけに開眼し、反応がある
  • P:pain 痛み → 痛み刺激に対して反応する
  • U:unresponsive 無反応 → 刺激に反応なし

の4段階をアルファベットで示します

RASS

4つ目はRASS[ラス]、Richmond Agitation- Sedation Scaleの略です。

10段階あり、0が意識清明で落ち着いた状態、そこから大きくなると興奮、不安が大きくなり、小さくなると深鎮静になっていきます。
人工呼吸器使用下で使われることが多いです。
0~-2程度を目標に鎮静することが多いです。

判定方法

  • 視診[観察]で+4から0までを判定
  • 開眼が無ければ大声で名前を呼ぶか、開眼を指示して−1から−3を判定。10秒以上アイコンタクトができなければ繰り返す
  • 開眼がなければ肩を揺すったり刺激をして−4、−5を判定

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メロゼリカ
メロゼリカ
メディカルクリエイター
救急を中心とした医療情報の発信、楽しさを追求。 YouTubeチャンネル【専門】では救急ビギナー向けの動画を、【救急】では非医療者向けの医学情報を発信。【遊戯】では医療関連のエンタメコンテンツを模索中。 医療監修はDr.エムジー(日本救急医学会専門医)が担当。アイコンは医学ネズミのマイスー先生
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